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執筆者の写真Mariko Yamaguchi

Throwback to London @ ShoeMaster Covent Garden



ロンドンのお天気はコロコロ変わる。初夏や初秋は雨の日も多く、レインシューズ代わりにHammersmithのストアで買ったショートブーツはとても気に入っていて、ほぼ毎日履いていた。そのせいか、かかとがかなり擦り減ってきたのでリペアショップに持って行くことにした。


ShoeMaster は Leicester Square 駅のすぐ近く、St Martin's Ln からBedfordburyの間にある小さな路地を通りぬけた突き当たりにあった。その時、店のドアには「Back in 5 minutes」と書かれたプレートがかけてあり、なんだか微笑ましくなった。まるで人が話しかけているような温かみを感じたからだ。ほどなく彼は戻ってきた。



微笑みながら美しいアクセントの英語で修理にかかる費用と日数を教えてくれたBillyさん。その発音に聞き惚れながら、なぜか代金のケタをひとつ聞き間違えた私に、笑いながらジョークを返してくれた紳士ぶり。見るからに真面目で誠実そうな彼の仕事ぶりは翌日受け取ったブーツの出来栄えにもしっかりと反映されていた。



「どこから来たの?」外国人の私は初めて言葉をかわす英国の人から、よくこの質問をされる。「日本から英語を学ぶために来ている」と答えると、ほとんどの人が「日本から?日本はいいね〜!大好きだよ」と笑顔で言ってくれる。Billyさんもそのひとりだ。修理を依頼し、写真を撮らせてもらい、帰る時には目の前の路地のことを教えていただいた。



来る時に通ってきたその小さな路地は映画やTVのロケでよく使われる古き良きロンドンの面影を残す通りだという。シャーロックホームズやハリーポッターのファンや旅行者がたくさん訪れるそうだ。自分が毎日通っていた KAPLAN のすぐ近くなのにまったく知らなかった。せっかくロンドンに暮らしているのにそのような場所を知ろうともしなかったことをちょっぴり恥ずかしく思った。普通の生活の中で触れ合う英国人は親切で温かい人ばかり。ロンドンで出会った人々に感謝しながら雰囲気満点の路地を授業へと急いだ。




📛ShoeMaster Covent Garden

28 Bedfordbury, Covent Garden, London WC2N 4RB イギリス

☎︎+442072408816


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