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執筆者の写真Mariko Yamaguchi

西麻布 グルメを唸らせる最幸の食体験@アルギュロス/Argyros



【 アルギュロス/Argyros 】


7月初旬の西麻布はすでに蒸し暑く、夕暮れ前の六本木ヒルズから西麻布の交差点へと緩やかに下る霞坂を歩いていくと、この夜待ち合わせをしていた友人とバッタリ! 二人で向かったのは『東京最幸(最高)の食体験』をコンセプトに西麻布に彗星のようにあらわれたレストラン「アルギュロス/Argyros」。


今、東京で一番新しく、贅沢で、新鮮な料理はインスピレーションとアイディアに富み、厳選された素材を駆使しつつほんのりと和も感じるボーダレスなフレンチ料理。


全国のシェフ憧れの漁師さんの魚や自身が足を運んで選んだ一流の生産者から直接仕入れた野菜やハーブ、本物の日本の純血種の牛肉など、日常では決してお目にかかれない贅沢な素材と共にめくるめく美食の世界を旅した気分でした。


その夜、店の入り口で出迎えてくださったのは数々のミシュラン店を手掛ける名プロデューサーの塩谷茂樹氏。店名の「アルギュロス」はギリシャ語の「銀」という意味で「慢心せずいつも金メダルを追い求める店にしたい」との思いが込められているそう。



店内は黒と銀のシックな色合いに黒づくめのシェフたちと、大人な雰囲気のカウンター(8席)のみ。まるで会員制のシェフズテーブルみたいでドキドキ♡


塩谷氏に「どうしても彼と一緒にやりたかった」と言わしめた岡崎陽介シェフがカウンターの向こうから穏やかな笑顔と共に直接料理を出してくれるという贅沢。



席に座ると、料理に向かってまっすぐに落ちてくるような照明が本物の銀を擦り込んだ重厚なカウンターに光を放ち、そのゴージャス感に惹き込まれていく。


美味しいシャンパーニュ(BOLLINGER)で乾杯🥂からのスタート。

Les collections de saison 10品のコースのみ。



*今夜の始まりの一品

<ガザミ>渡り蟹のおだし

日本のおだしを彷彿とさせる温かい渡り蟹のコンソメ、味変には渡り蟹のうちこを入れて。温かいクリアスープでは始まるフレンチは初めてだけど胃にはしっくりきます。



ふとカウンターを見るとびっくりするほど大きな黒鮑(400g)が😳



*冷たいクロケット

<大原産天然黒鮑・黄ワイン>

大きな九十九里産の黒鮑をフレンチシェリーで蒸して冷やしたものを肝和えにして、カリカリに焼いたパンをコロッケの衣に見立て歯応えも楽しむ一品。サフランソースと酢橘のエスプーマ、どちらのソースも絶品。



自分の知っている肝和えとはひと味違う。カリカリっとした感触の衣もたまらない。幸福感が込み上げてくる贅沢なクロケット。



シャンパンのあとは私はベルギーのノンアルビールで。友人のペアリングは日本酒でスタート。



*天城黒豚の旨煮

<金子畜産天城黒豚・南国フルーツ・タイバジル>

アジアンなスパイスで煮込んだ黒豚は甘酸っぱくてほろほろのイタリア風旨煮。



手巻き寿司のように手渡しでいただくスタイル。想像以上にアツアツの花巻にはさんでパクリ。美味しくて食べやすくて瞬殺で食べちゃいましたw



お酒に強い友人は絶妙なワインペアリングも楽しんでる様子。



*スッポンとハーブ

<長崎のスッポン・広島梶谷農園のサラダ>

カウンターにこのBOXが出てきた瞬間に女子ゴコロ爆アガリの美しいビジュアル😍



15種類のハーブやエディブルフラワーを摘みながらお皿に絵を描いていくように置いていく。底にはダイス型にカットしたスッポンの煮凝りとコリンキーを散らして。



ハーブたちの香りやふわりとした感触とコリンキーの軽快な歯応えにコクのある煮凝りがアクセント。



*焼きたてのカンパーニュはシェフが目の前でザクザクっと切り分けてくれる。



自家製酵母のカンパーニュは湯種で2日掛けて発酵させたライ麦入り。酸味が美味しくて、ジャージミルクと発酵バターを合わせたホイップクリームと口の中で混ざり合う快感に止まらなくなりそうに。キケンだわ(笑)




*極上シマアジ

<五島列島林鮮魚店より縞鯵・千葉不動丸の蛤>

全国のシェフ憧れの女性漁師さんから取り寄せた最高のシマアジに藁の香りをしっかり移して皮を焼き、千葉産の蛤と共に小魚としじみから取った出汁をかけて仕上げる。



コクのある熱いお出汁で仕上げたシマアジの美味しさは格別!



蛤の身の微妙な火入れ加減が身をプルンとなめらかに仕上げていて、これはもう「セクシー」としか言えません(笑)味と感触に感動♡



目の前にあらわれた大きな北紫ウニ。



*ガスパチョ

<西瓜・トマト・ゆきやぎ・純菜>

西瓜を使ったガスパチョは初めて。西瓜の甘みとトマトの酸味がまろやかで、白神山地のプリッとした純菜を乗せ、茹で時間18秒という糸のように細いしきやぎ素麺と合わせて。



ガスパチョの上には先ほど見せてくれた北紫ウニがこんもりと。もうね、心打たれるほどの美味しさなの!



ジャスミンティー&ライチのノンアルカクテルは爽やか✨





*時不知

<小西鮮魚店より日高産トキシラズ・福島小涼さんの椎茸>

函館小西鮮魚店のトキシラズは脂が乗って最高。ミキュイに仕上げたローストに日本一の椎茸で作ったポタージュをソースのようにたっぷりかけて。ディルの風味が効いていて、液体だけど椎茸!なのが不思議な美味しさ。




*いぶさな牛炭火焼き

<宮崎より和牛の中の和牛・福島大竹さんのビーツ>

日本最古の和牛の純血種と黒毛和牛をかけ合わせて作られたブランド牛。赤身の美味しさが抜群でしっかりした赤身に黒毛和牛のサシが適度に入ったバランスの良い牛肉を炭火で、こだわりの「山田日登志さんの塩」とマダガスカル産の黒コショーで焼き上げたもの。



添えられたビーツのローストも甘くて美味。



赤身は塩だけでいただくと、噛み締めるたびに弾力と甘みを含んだ柔らかさがちょうど良いバランスで口の中にじわりと広がる。もう、美味しいしか言えません。



別添えの淡路島産新玉ネギのピュレトリュフ風味はお肉につけてもそのまま食べても良く、あまりに美味しいのでそのまま完食(笑)。



ここでデザートへ?と思ったら、メニューには載せていないというスペシャルな一品のケランチム風TKGが登場!食べられるかしら?と思ったけどハリッサのスパイシーさがアクセントになり完食。「韓国+北アフリカ+日本」なんて楽しいボーダレスな味わい。



食事が終わると、ロブションで長年パティシエールを務めた石井絢菜さんの作る素晴らしいデザートがやってくる。


*氷菓子

<大石早生(プラム)>「生で食べるより美味しいですよ」と教えていただいた通り豊かなプラムの香りと酸味が美味しくて瞬殺でなくなりましたw



*旬の素材で作る菓子

<宮崎マンゴー・フィナンシェ・紅茶>可愛らしいルックスのお菓子はマンゴー・パンナコッタ・ガトー・ホワイトチョコ・アールグレイのムース。生とグラニデしたフランボワーズを散らして。スプーンにはキャラメリゼしたマンゴー。



ひとつひとつを全部を合わせて食べると口の中で完成する爽やかでふわりとした夏らしいデセール。



ハーブティとコーヒーも美しく。



このあとでテーブルの上に突然ティッシュボックスが現れて、ティッシュの部分を引き上げるようにと指示があり、そっと引っ張るとなんと小菓子のメニューが出てくるというサプライズ。驚きと笑いが広がり、フィナーレへ。




*ひとくち小菓子

<4つのお楽しみ>グリオットチェリーのムース・カヌレ・ド・ボルドー・パッションフルーツのマカロン・抹茶のガナッシュ。



写真・左より、岡崎シェフ、塩谷氏、石井さん、和食調理人X氏 【Chef:岡崎陽介】

大学で専攻したフランス語がきっかけでフランス料理に触れ料理の道へ。

2003年:渡仏、南仏モンペリエ・ロワンヌ「トロワグロ」・「メゾン ドゥ マルクベラ」・「ル サントゥネール」・「ラブイット」・アルザス「ジス」にて研鑽を積む

帰国後:表参道「ブノワ」・奥沢「サクレクール」2号店・新百合ヶ丘「セド」

2009年:ミシュラン二つ星の日本橋「SANT PAU(サンパウ)」東京店。

2011年3月:同店のエグゼクティブシェフに就任。その後、銀座のフレンチ“ラ メゾン ディセットゥドゥグレ”を経て、アルギュロスへ。(公式Instagramより)



”感動✨”のひとことに尽きる「東京最幸(最高)の食体験」これほど感動できるお店に出会えたことは喜びでしかありません。この日は遅い時間からの予約が入っていたため早い時間は私たちのみ。おかげで塩谷氏や岡崎シェフに「食材へのこだわりや料理への情熱について」など楽しくたくさんお聞きすることができました。 お値段は高いけれど、ここは「ハレの日」や「特別な日」に大切な人と利用したい。他のレストランへ行く回数を少し我慢してでもまたお邪魔したい素敵なお店でした♡



🔹アルギュロス/Argyros 📍港区西麻布1-12-6 ダイアンクレストビル 1F

TEL 03-6459-2820

定休日[ 不定休 ]

※18:00から、20:00からの一斉スタート。貸切の場合は要相談。

ディナーコース36,300円

ペアリング+15,000円

※ノンアルペアリングやアルコールもハーフペアリングなど対応可能


予約はこちらから→tablecheck.com


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